今日のYahoo!ニュースに、元芸人の井村俊哉さんと、現役芸人のガリガリガリクソンさんの対談が掲載されていました。
井村俊哉さんは、お笑いトリオ「ザ・フライ」の一員として、キングオブコントの準決勝まで進んだことがある方ですが、株芸人として単独でもバラエティ番組などに出演されていました。
主に外食業界に対して情報システムを提供する「インフォマート」という会社の株が約3年でテンバガーとなり、資産を大きく増やした成功体験を持つ方です。
テンバガーとは、価値が10倍に高騰する銘柄のことです。
そのテンバガー銘柄に、全資産300万のうち200万を集中投資していたため、資産が一気に2000万円になったそうです。
井村俊哉さんの「テンバガー銘柄」の選び方
井村俊哉さんは、なぜ、テンバガーに資産の大半を割り当てることができたのでしょうか?
その答えが記事に書かれています。
僕の手法を簡単に言うと「絶対的なα(超過収益)を追求」するというもの。αが何かと言うと、割安×成長×モメンタム(相場の勢い)で、これが僕の利益の方程式です。常にこの3つの掛け合わせが最大になる銘柄を探してます。
(中略)
当時のバリュエーションは、PERが十数倍、配当が4%超、これだけでも割安ですが、売上成長率が20%あり、営業利益率も20%くらい。事業内容的にも今ならPER50倍でもおかしくない銘柄です。
SPA!
井村俊哉さんのこの言葉には、専門用語が使われていますので、初心者にもわかりやすいよう、この記事で解説したいと思います。
バリュエーションとは?
バリュエーション(Valuation)とは、 企業価値評価、価値算定といった意味合いです。
バリュエーション分析は株価と企業価値の関係をPERなどの投資指標で数値化し、割高・割安を判定するものです。
井村俊哉さんが触れているPERや配当利回りの他、最近は資本効率を示すROE(自己資本利益率)による比較も機関投資家の間で支持されています。
現金を創出する力を見る意味で、キャッシュ・フロー(現金収支)も重用されています。
PER(株価収益率)とは?
PERとは、「株価収益率」 (Price Earnings Ratio) のことです。
株価が割安か割高かを判断するための指標で、利益から見た「株価の割安性」というイメージです。
一般に、PERが高いと株価が割高、低ければ割安であるとされます。
PER=株価÷1株あたり当期純利益(EPS)
という数式で求められます。
PERは、「何倍までなら妥当」という水準は、必ずしもありません。
投資先企業の過去から現在までのPERの推移を確認したり、同業他社と比較するなどして、相対的な投資尺度として活用する指標です。
配当利回りとは?
配当利回りとは、株価に対し、1年間でどれだけの配当を受けることができるかを示す数値です。
配当利回り(%)=1株当たりの年間配当金額÷1株当たりの株価×100
という数式で求められます。
つまり、購入株価が同じで配当金額が大きいと配当利回りは上がり、配当金額が小さいと配当利回りは下がります。株の配当金は不労所得ですので、FIREを目指すうえでは非常に重要な指標と言えます。
売上成長率とは?
企業の売上高の伸び率のことです。
売上成長率=「(当期売上高-前期売上高)÷前期売上高」
という数式で求められます。
企業の成長性や規模の拡大ペースを分析する際などに用いられます。
売上成長率が高い企業は、将来的に、さらに成長することも期待できるでしょう。
売上高営業利益率とは?
売上高営業利益率とは、「売上高に対する営業利益の割合」を表す指標です。
売上高のうち、どれくらいが営業利益として残るかを意味しています。
営業利益は、本業の業績を表す利益のことです。
売上高営業利益率(%) = 営業利益 ÷ 売上高 × 100
営業利益 = 売上高 - 売上原価 - 販売費及び一般管理費
売上高営業利益率が大きい場合は、本業がうまくいっていおり、コストが比較的小さいことを意味しています。
反対に、売上高営業利益率が小さい場合は、本業があまりうまくいっていないか、コストがかかりすぎていることを意味しています。
この記事のまとめ
井村俊哉さんは、企業の業績を様々な角度から分析し、
- 株価に割安感がある
- 成長企業である
- 株価が上昇トレンドである
という確信を持って、資産の大半を一つの銘柄に割り当てていたことがよくわかります。
運もあったのだとは思いますが、地道にコツコツと勉強し、膨大な時間を使った結果、大きな資産を勝ち取ることができたのだと思います。